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「生活再生貸付事業」貸付できる対象者・貸付の限度額は

(1)貸付できる対象者
次の3つの要件をすべて満たす組合員が対象となる。

①グリーンコープ生活協同組合の組合員(およびその家族)。

②生活再生貸付によって日常生活を再建でき、かつ将来にわたって返済可能な家計の見通しを確認できるとき。

③“たすけあい”の精神に支えられた貸付であることを理解し、今後、借金に依存しない生活の再生に向かう意志があること。なお、2008年4月から福岡県との協働事業を開始したことに伴い、前記②・③の要件を満たす福岡県民であれば、員外利用も一部可能になった。

(2)連帯保証人
相談者の家族・親族や信頼できる団体に、生活再生事業の精神と連帯保証の意味を丁寧に説明し、ともに生活再生を支える意味で理解と協力をお願いする。家族・親族や信頼できる団体がいない相談者の場合は、事情を把握したうえで別途判断する。

(3)貸付の条件・限度額

①貸付の利息は年利9.5%とする。

②返済金は元利均等払いで、60ヵ月以内の支払を基本とする。

③家計簿診断やライフプラン作成の必要性を理解し、キャッシュフロー表に基づく定期的な面談を3年間は継続する旨の契約を結ぶ。

④“たすけあい”の事業として堅実な立上げを目指すため、初年度は1件150万円前後とした。生活再生のために150万円を超えるときは、理事会の承認が必要となる。

「生活再生貸付事業」貸付の目的とは

①「生活費滞納」(滞納生活費支払貸付:員外利用可)
相談者が債務整理相談と並行して、税金・家賃・水光熱費などの滞納を解決することによって、健全な日常生活を取り戻しながら生活再生へ向かえるように支援する。

②「金融債務」(小額債務弁済貸付:組合加入が必要)
相談者が、総額100万円前後の債務を一括返済することによって、多重債務の拡大を防止し、生活再生へ向けて再スタートできるように支援する。

③「自立支援」(生活自立支援貸付:員外利用可)
相談者が多重債務の整理を終え、事故情報に掲載されている期間中であるなど生活再生の途上にあるとき、再び消費者金融やヤミ金融に頼ることなく経済生活を継続できるように、自立を支援する。

④「一時的資金」(一時的生活資金貸付:組合加入が必要)
組合員が、生活福祉資金などの公的機関の貸付対象になれず、銀行や労働金庫の貸付も選択しにくい場合などに、金融業者からの安易な借金を防ぐために一時的な生活資金を貸し付ける。

2008年度・2009年度の相談実績

生活再生相談事業の場合、初回の面談には通常1時間~1時間半程度の時間をかけ、相談者に寄り添い丁寧な面談を行う。2008年度は福岡県との協働事業が始まって県民が対象となったことから、相談件数が飛躍的に膨張した。もちろん、生活再生相談を通して生活再生貸付を利用できることも影響していることは間違いない。2008年度の生活再生相談の実績は、初回電話件数3,431件、初回面談件数1,744件(1,603家族)、初回電話件数は2007年度の2.59倍、初回面談件数は2.29倍と、予想以上の反響ぶりを示している。

2009年度は、初回電話件数2・、038件、初回面談件数1,256件(1,176家族)に減少した。減少の理由は、①報道機関での紹介の減少、②テレビ等での弁護士・司法書士の債務整理宣伝の影響、の2点によると考えられる。ちなみに,2009年度末の開業累計の初回電話件数は7,379件,初回面談件数は4,148件(3,802家族)である。生活再生貸付事業は、貸付による営利が目的ではなく、“たすけあい”の精神によって組合員の経済生活上の諸問題に対応するための事業である。

したがって、生活資金の貸付は前述の「生活再生相談事業」を通して行い、貸付以降も相談者の生活再生を支援し、必要な相談を定期的に行っている。2009年度の年間貸付件数は181件、1億790万円であった。2006年8月以降の総貸付件数は428件、3億1,795万円である。2009年度末の貸付残高は約1億9,136万円で、返済も順調に進み、いわゆる貸倒れは2件にすぎない。相談者の生活に寄り添った貸付の成果と評価している。

生活再生相談業務の流れとは

基本的には、以下のとおりである。なお、生活再生相談事業に関しては、「第三者監査委員会」を設置し、相談事業の業務・運営を監査する体制を組みたい。具体的には、社会福祉士や専門カウンセラーによる相談業務内容(匿名サンプルによる)の監査・指導、公認会計士や弁護士などによる業務内容・会計上の監査・点検・指導があげられる。

①緊急性(ヤミ金融や脅迫的な取立てなど)がある場合は、相談員が弁護士に事前連絡をとり、相談者本人から弁護士に直接電話を入れて相談する。

②緊急性がないときは、面談による相談後に、弁護士・司法書士事務所や公的機関に同行する。

③弁護士。犬司法書士との相談のなかで、対処方針を本人が確定する。特定調停のように公的機関を利用する場合は、相談に乗りながら申請の可否を本人が確定する。

④弁護士・司法書士は、方針に基づき受任し、法的措置、業務手続を始める。公的機関での解決の際は、本人が申請手続をする(相談員が同行する場合もある)。

⑤生活再生に向けた支援プログラムを設定し、再スタートのための相談の場を設ける。法的に債務整理ができた場合も、当面の生活資金についての相談が発生することがある。

⑥公的機関での救済の道がなく、法的救済もできなかった(多重債務の初期段階)場合は、再び面談の場に戻り、対応策を相談する。

⑦債務整理が終了した後も、経済生活上の不測の事態に対応できるよう、2~3年間は半年~1年に1回程度の面談日を設けて生活再生を応援する。

⑧ヤミ金や悪質商法による被害など電話相談の内容が緊急の場合は、該当機関に連絡のうえ、相談者本人から直接電話を入れ相談する。

⑨被害が広がる可能性があると判断できるとき、および、被害者が高齢者や障害者である場合や、その他なんらかの理由で支援が必要な場合などは、相談員が同行する。

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