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ケーススタディ 相談・貸付事例①

グリーンコープ生活再生相談室では、「若い世帯にありがちな多重債務の事例」「収入基盤が脆弱で2回目の貸付が必要となった厳しい事例」「福祉対応が不十分で貧困に陥り貸付が困難な事例」など、さまざま相談、貸付事例に対応してきた。今後も相談・貸付事例は多様化・複雑化していくことが予想される。特に、「貧困の問題に直面」という最近の傾向にかんがみれば、「福祉関連の機関と連携して対応したほうがよいと思われる事例」を紹介する必要性がある。代表的な事例をいくつか紹介する。

70歳代女性のケース

・債務状況:消費者金融435万円(月20万円返済)、ヤミ金融ほか42万円(月13万円返済)

・借金の理由:夫の入退院と死亡により生活が困窮。夫名義の債務400万円は家の売却で返済。福岡県宗像市から広島の娘宅に身を寄せるも、6ヵ月で福岡市に戻ることになった。しかし、福岡では仕事がなく借金生活となる。

・現在の状況:年金受給額は年153万円であるが、政府系金融機関から年金担保融資120万円、貸金業者から78万円の借入れがある。毎月の返済(年金担保分)をすると、年に60万円(月5万円)が年金収入として手元に残る。

・解決方針:年金担保は手がつけられないためそのままとし、残りはすべて自己破産(もしくは任意整理)で対応する。法律扶助が必要なため、法テラスを利用する。一時的な生活保護を打診し、生計維持を図ることを目指した。

・結果:8月から年金担保の返済が減少すれば、月12万円の年金収入となる。借金の一部は過払いで今後返還も見込まれるため、任意整理とするか自己破産とするかは利息の引直し計算後に判断することとし、家賃滞納(水光熱費ほかも含む)による立ち退きという緊急性の高い問題もあり、当面の生活資金もないので、50万円(年利9.5%)を貸し付けた。生活保護を申請して8月まではなんとかつなぎ、受給されれば貸付金を返済いただくことで地元行政と相談。生活保護課にグリーンコープ生活相談室の相談員も同行したが、「年金借入れの返済後までという条件での生活保護申請は不可」とのことであった。